浜辺の歌 作詞:林 古渓/作曲:成田為三 → [♪試聴] 日本の叙情歌の中でも一番美しいメロディーの一つだと思います。様々な楽器でも演奏されている曲ですが、子どもの頃から好きな歌でした。ライアの伴奏で飾らず語りかけるように歌えればと思いました。 花かげ 作詞:大村主計/作曲:豊田義一 マイナーの曲ですが、歌っていると、さびしさが月の光に照らされて浄化し、その奥に広がる一つの清澄な世界が感じられる気がします。 山田武彦さんのしっとりとしたピアノが素敵です。 埴生の宿 作詞:里見 輝/作曲:H. Bishop 日本映画「ビルマの竪琴」の中で、テーマ曲としてやはり竪琴と一緒に歌われよく知られているイングランドの民謡。日本では明治時代から親しまれてきたようですが、1番、2番とも日本語詞で歌いました。 あざみの歌 作詞:横井 弘 /作曲:八洲秀章 メランコリックだけれどしっとりと胸に響き、ライアとも合う曲で、コンサートでもよく歌っています。 朧月夜 作詞:高野辰之 /作曲:岡野貞一 日本のなつかしい風景が目に浮かぶおだやかな曲ですが、山田さんのピアノがやわらかく色彩豊かな音色で支えてくれています。 荒城の月 作詞:土井晩翠 /作曲:滝廉太郎 日本人なら知らない人はいないと思われるこの歌。ライアのシンプルなアレンジで重たすぎず、暗すぎず、かつ深みのある歌い方が出来ればと思いました。 この道 作詞:北原白秋 /作曲:山田耕筰 コンサートでもずっと以前からピアノの弾語りで歌っていた曲です。この歌のみピアノパートは原曲にほとんど忠実に弾いていただきました。 島原の子守唄 作詞:宮崎一章 /作曲:宮崎一章 切ない気持ちの乗る美しい民謡だと思います。これもライアのシンプルな伴奏で歌いました。 七つの子 作詞:野口雨情 /作曲:本居長世 子どもの頃から聴き慣れた歌ではありましたが、替え歌などもあって、その当時はそれほど印象に残る曲ではありませんでした。でも大人になってからよく味わってみると、親が子を思う気持ち、優しさの感じられる曲で、あのカーカーという鳴き声にそんな気持ちを投影できるなんて、カラスをただ悪者と見てしまいがちな今の私たちに比べて、この時代の人達は優しい人だったんだなと思いました。後で知りましたが、作詞の野口雨情さんはわけあってお子さんと別れた頃にこの歌を作ったそうです。 早春賦 作詞:吉丸一昌 /作曲:中田 章 山田さんの華麗でのびやかなピアノが気持ちを広げてくれて、歌っていて早春のすがすがしい雪景色が目に浮かびました。 夏の思い出 作詞:江間章子 /作曲:中田喜直 皆さんお馴染みのこの曲も子どもの頃から好きな歌の一つでした。これもライアの弾語りで力むことなくごく自然に歌いたいと思いました。 蘇州夜曲 作詞:西條八十 /作曲:服部良一 → [♪試聴] 中国の二胡のオブリガードでよく聴く曲ですが、今回は山田さんがハーモニカのような響きのピアニカを異国情緒豊かに演奏して下さって、素敵なアレンジになりました。 里の秋 作詞:斎藤信夫/作曲:海沼 実 素朴な歌ですが、子どもの頃の気持ちがふっと蘇る瞬間があります。秋のコンサートでは時々プログラムに入れていますが、よく若い人達からも知っていた曲だけど聴いていて感動したと言われたりします。 もみじ 作詞:高野辰之/作曲:岡野貞一 色彩豊かな日本の秋の紅葉の情景をさらっと歌った曲ですが、ライアで大変シンプルに歌いました。 赤とんぼ 作詞:三木露風/作曲:山田耕筰 日本の童謡の中では私の一番好きな曲の一つです。コンサートでは季節を問わず歌っています。 琵琶湖周航の歌 作詞:小口太郎/作曲:小口太郎 → [♪試聴] アイルランドかスコットランドの民謡のような雰囲気の美しいメロディーですが、また詞のほうも色彩鮮やかな風景が目に浮かぶようで素敵です。山田さんの爽やかなピアノに乗せていただいて、気持ちよく歌うことが出来ました。 ふるさと 作詞:高野辰之/作曲:岡野貞一 この曲は年齢層を問わず今でもこれからもずっと愛され続ける歌だと思います。私達の魂のふるさとに対するあこがれに通じるものがあるからなのかもしれません。このアルバムを締めくくる最後に相応しい曲かと思いました。
木村 弓:歌&ライアー 山田武彦:ピアノ・作曲・編曲 東京藝術大学大学院にて作曲を学んだ後、1993年フランス政府給費留学生としてパリ国立音楽院に入学、ピアノ伴奏科を首席で卒業。永冨正之、H.ピュイグ=ロジェ、J.ケルネル、堀江孝子、渡辺健二の各氏に師事。 帰国後はピアノ伴奏の名手として、彼の的確でおおらかなアンサンブルの方法や、色彩豊かな音色によるピアノ奏法などで、そのサポートぶりに声種や楽器、また音楽の形態やジャンルを問わずさまざまな演奏家から信頼を得ている。 また、ピアニストとしては、92年以降のカメレオンオーケストラでのかつ小津、99年B→Cオペラシティコンサート、01年〜02年ムジカーザでの11回の演奏会シリーズ、03年〜04年パーシモンホール「神様の悪戯」連続演奏会などを通じて、クラシック音楽の従来のレパートリーと、シアターピース的なアプローチによる自らの編曲作品、新作とを結びつけるなど、クラシックパフォーマーとしての新しい音楽表現の可能性を常に模索し続けている。 東京藝術大学、東京音楽大学の各校においてソルフェージュのクラスでの後進の指導にあたっている。
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