木村弓が演奏しているのは「ゲルトナー・ライアー」と、もう一つは「ザーレム・ライアー」と呼ばれる2種類の楽器です。
「ゲルトナー・ライアー」は20世紀の初頭ドイツにおいて人智学で有名なルドルフ・シュタイナーの運動の中で生まれたものです。
しかしながら、この楽器の原型となるライアー(竪琴)の歴史は非常に古く、紀元前メソポタミア・エジプト文明のなかにすでに存在していました。
ザーレム・ライアーを作られているホルスト・ニーダーさんは、ライアーの生みの親である初代ゲルトナー氏のお弟子さんの一人で、ゲルトナー・ライアーをさらに発展させようと独立し、ご自身の工房を開かれ、制作しています。
「ゲルトナー・ライアー」、「ザーレム・ライアー」、またその他のライアーは、日本においては、まだまだ、よく知られている楽器ではありませんが、気軽に演奏でき、様々のジャンルの曲を弾くことができます。しかも音色、響きの美しさは、既製の楽器にない、音楽の初源に立ち返らせる力をもっていると愛好家の間では言われています。